資本の行動の変化と同様、労働の行動の変化があるとすれば、それは内部昇進を否定するというものかもしれない。すなわち、職業生活の安全と地位の上昇を特定企業の内部に求めることを否定する、それを特定企業内の内部昇進としてではなく、企業間の移動を通じて追求すべき目標とする。確かにこれは「会社人間」であることを否定した行動であるといってよい。最初に指摘したように、これが理想としての流動型の雇用であり、そのためにも雇用の安定ではなく転職の自由を追求すべき、といった議論が人口に○○することになる。
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このような雇用の理想化された形態が、いわゆる専門職(プロフェショナル)としての雇用であり、それが次に述べる「職業別労働市場」型の雇用システムであるとみなすことができる。しかしその前にここでは次のことを指摘する必要がある。すなわち、専門職としての行動かどうかはさておくとして、定着を否定する行動が支配するのであれば、この限りにおいて既存の制度的構造が崩れることは間違いない。なぜならその職能資格制度とそれに基づく技能形成は、労働の側にとっては雇用の継続を制度的前提とし、資本あるいは経営の側にとっては労働の定着を制度的前提とするからだ。双方をつなぐのが内部昇進の制度であり、その前提でもあり結果でもあるのが、雇用の継続であり、定着であった。